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「牛太郎卒業セレモニー」が行われました
3月9日(金曜日)、市立東山小学校で「牛太郎卒業セレモニー」が行われました。
これは、東山小学校の児童によって飼育されていた「牛太郎」が高齢となり、闘牛として「牛の角突き」から引退するとともに、学校での飼育も終了し、故郷である岩手県へ帰郷することとなったため、行われたものです。
会場には児童や関係者だけではなく、かつて一緒に学校生活を送った東山小学校の卒業生や地域の方々、闘牛ファンの方など、おおぜいの方が訪れました。
東山小学校は、平成14年4月に塩谷小学校、南荷頃小学校、小栗山小学校の3校を統合し、開校しました。
開校に際し、東山地区で昔から盛んに行われてきた伝統的習俗で、国指定重要民俗文化財である「牛の角突き」の闘牛を、子どもたちの生活科・総合的な学習の生きた教材として飼育することとし、導入されたのが当時2歳だった「牛太郎」です。
平成16年10月に発生した中越大震災の際は故郷の岩手県へ避難を余儀なくされ、離れ離れとなった時期もありましたが、およそ10年間にわたり、祭りやイベントに参加するなど、子どもたちのかけがえのない友達として一緒に過ごしてきました。
また、牛太郎は闘牛としても活躍し、「牛の角突き」を盛り上げてくれました。普段はおとなしく優しい性格の牛太郎が、場外から必死に応援してくれる子どもたちやおおぜいの観客の声援に応えるように、一生懸命に角を突き合わせ、闘いました。
セレモニーでは、3人の児童が牛太郎に向けて感謝のメッセージを伝えました。そして、わらで囲まれた「卒業証書」や寄せ書きをした布を結びつけた面綱(おもづな)、野菜のケーキが贈られました。
また、平成17年に東山小学校の児童によって作詞された「闘牛の歌」も披露され、総合的な学習の一環として始まった牛太郎の飼育が、子どもたちにとってどれだけ大きいものとなってきたのかを改めて感じることができました。
後半には「角突き」も行われ、集まった方々は大きな声援を送っていました。
牛太郎に触れる子どもたちと、その子どもたちを見つめる牛太郎の眼差しはとても優しく、いつまでも別れを惜しんでいるようでした。
子どもたちが描いた牛太郎の絵が展示されていました | 牛太郎へ感謝のメッセージを伝えました |
全員の思いが詰まった面綱 | 感謝の思いを込めて、面綱をかけました |
牛太郎へ贈られた特別な「卒業証書」 | すてきな音色と歌声が響きました |
いつものように子どもたちに引かれて入場します | 子どもたちに見守られて最後の「角突き」 |
取組後は、特製の野菜ケーキをおいしそうに食べていました | 集まった方々も一緒に記念撮影をしました |