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絣付け(かすりつけ)技術
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更新日:2010年7月12日更新
小千谷織物(縮(ちぢみ)・紬(つむぎ))は、当初は白地・無地でした。これに、延宝~天和年代(1680年頃)に絣付け技術の原形が考案され、その後改良を加え緯糸(よこいと)を駆使し、自在に織り模様を表現する技法を体得したといわれています。
この緯(よこ)糸のみで絣模様を表現する技術は、全国的に見ても珍しく、小千谷絣織物独特の柔らかい模様を描き出す貴重な工芸技術といえます。指定にあたっては、基本図案を木羽定規(こばじょうぎ)または板(いた)定規に転写すること、手くくり又はすり込みによること、耳じるしを付けた後に墨付けを行う等の5つの古法を指定要件としています。
この技術が考案され確立した時期は定かでありませんが、「北越機業史」には、「享保年間、越後小千谷の職工、カスリチヂミを織り出せり」と記載されていることから、少なくとも18世紀前半には技術が普及していたものと考えられます。
絣付け技術指定用件
1 基本図案を木羽定規又は板定規に転写して使用すること。
2 絣模様は手くくり又は手すり込みの技法によること。
3 緯絣糸は張り台にかけ定規を1枚ずつ取り出し耳じるしをつけたのち墨付けを行うこと。
4 手すり込みにより、糸の芯部まで染料を浸透させること。
5 絣糸は蒸気で発色させ、色止め、水洗いをおこなうこと。
文化財指定日 1990年7月20日
手すり込みによる染色
染め上がった緯糸
図案と木羽定規
所在地 | 小千谷市城内1丁目8-25 小千谷市総合産業会館サンプラザ1階「織之座」 | 地図 |
アクセス | 関越自動車道小千谷インターから車で3分、上越線小千谷駅からバスで10分 |
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