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地域づくり支援員による地域支援
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更新日:2020年11月20日更新
地域づくり支援員
総務省の集落支援員制度を活用し、主に中山間地域の支援を行う「地域づくり支援員」を配置しています。
活動目的
平成16年の新潟県中越大震災以降、特に中山間地域では人口減少と高齢化が進み、集落機能の維持が難しくなった地域があります。国全体の人口が減少し続けるという予測の中、これからも誰もが住み続けることのできる持続可能な地域づくりを進めていく必要があります。
地域課題に対応するためには、それを住民が自分の課題(ワガゴト)として捉え、自ら考え行動していくことが必要です。
住民が地域の課題を把握し・共有し、解決方法を検討できるよう支援を行うため、小千谷市は「地域づくり支援員」を配置しています。
活動内容
- 地域課題の把握(集落点検)
- 住民の話し合いの促進
- 地域課題の共有
- 課題解決方法の検討
- 地域おこし協力隊の活動支援、地域との連携支援
配置人数・地域
- 配置人数/4人(真人地域、岩沢地域、東山地域、地域おこし協力隊配置地域)
全住民アンケート
地域課題を把握するためには、地域住民の声を聞き、住民が考える課題が何なのかを知ることが必要です。そのため、対象地域で全住民アンケートを実施し、地域課題や住民の意向を調査しました。
アンケートの概要
- 実施地域/真人地域、岩沢地域、東山地域
- 対 象 者/地域内の全住民(中学生以上)
- 実施期間/平成30年10月~11月
アンケート結果
- 回収率/91.5%(全地域平均)
- 回収数/ 1,847件
アンケート後の動き
- 令和元年6月/三地区(真人・岩沢・東山)の新役員 を対象に勉強会と住民アンケート結果の概要報告
- 令和元年7月/小千谷市中山間地域懇談会(真人・岩沢・東山地区の合同会議)において、各地区の住民アンケート結果の情報交換及び組織体制や施設の維持管理状況についての意見交換
- 令和2年3月/南部地域(真人・岩沢・川井・塩殿地区)若者会議(新型コロナウイルス感染症の影響により延期)
- 令和3年4月/新潟県のビレッジプラン実践事業の重点地区に指定(新潟県農林水産部地域農政推進課) 農村将来計画策定に向けた取組みを真人里地振興協議会が実施
真人地域
- 平成31年3月/町内会長協議会役員への住民アンケート結果の中間報告
- 令和元年7月/地域づくりの専門家を招き、地域住民への「住民アンケート結果報告会」を開催(41名参加)。地域でこれから起こりうる状況や課題について、アンケートの分析結果を分かり易く伝えるとともに、これを基に地域の話し合いを進めることを提案
- 真人地区町内会長協議会の会報誌「真人の風」を新たに発行
- アンケート結果の概要版を全戸配布するとともに、全体版報告書、資料編、自由意見一覧をセットにして15町内会へ配布、地域の話し合いへの活用 (真人住民アンケート結果をHPで公表)
- 住民アンケート結果報告会の映像から貸出用DVDを作成、地域の話し合いのタネとして活用
- 地域の一大イベントである「まっと秋の陣」において、アンケートの分析結果の掲示
- 令和2年度/周知からアクションへと変換するための支援を実施。話し合いの促進や年代別等のワークショップを進めながら、地域のことは地域で決めるための基礎作り、人材作りを進める
- 南小・中学区で、20代の若者によって発足した氣づ南会(南部地区万灯)の活動や高齢者を対象とした困りごと相談に具体的な支援
- 住民対象の妄想会議(仮)等のワークショップによって、これからできること、やれることを発見し「自分たちのことは自分たちで決めていく」ことを確認した上で、さらなる取組を支援していく予定(新型コロナウイルス感染症の影響により中断)
- 地域づくりに向けたより丁寧な説明資料として、「人口推計から見る真人町の課題について」を作成し、地域への周知と意識の高揚に努める「人口推計から見る真人町の課題について」をHPで公表
- 令和3年度/新潟県のビレッジプラン実践事業の重点地区に指定され、農業・農村環境の将来計画策定に向けた取組みを、真人里地振興協議会が主体となって取り組む。また、ビレッジプラン策定委員会を設置し、地域づくりのための将来計画策定に向けた活動を始める。
- 令和3年8月30日/第1回ビレッジプラン(真人里地地区)策定会議開催(人口安定化シミュレーション等)
- 令和3年10月1日/第2回ビレッジプラン(真人里地地区)策定会議開催(地元関係図の作成等)
- 将来計画策定に向けた取組の一環として、農業分野及び地域の移動支援等に係るワークショップを開催予定
- 令和3年度以降/真人地区の将来計画を策定し、地域課題の解決に向けた取組みを進めていく。
岩沢地域
- 令和元年8月/岩沢住民センターにおいて、「全住民アンケート報告会」を開催。20名が参加。支援員がアンケート結果の分析・報告を行い、講師が結果から読み取れることを深掘りして紹介
- 令和元年10月/公民館岩沢分館の会議に合わせて、アンケートの結果と分析の報告会を開催。公民館スタッフは30代40代が中心であり、子育て世代とこれからの岩沢地域の運営を担っていく世代に対する説明と位置付け
- 令和元年11月/アンケートによって浮かびあがった課題「移動支援」に取り組むため、町内会長協議会と市で検討した結果、以前から地域に貸与されているコミュニティバス(10人乗りワゴン車)を使い、高齢者や障がい者を対象に自宅からバス停までの送迎の試験運行開始
- 地域の様々な役員や会議を集約・効率化するため「地域の棚卸」を実施中。地域の役員は何となく会議や行事が多いことは自覚しているが、これを数字として示すことにより見える化を目指す
- 令和2年度/地域おこし団体が高齢者住宅などの雪おろしを有償ボランティアとして行っている。また、福祉会を中心とした地域のちょっとした困りごと(玄関前の雪かき、ゴミ出しや買い物支援)を有料でサポートする仕組み作りを開始
- 地域内の役員や会議についての「地域の棚卸」について、令和3年3月発行の地域内広報誌で公表
- 令和2年4月から、新たな移動支援事業としてコミュニティバス(10人乗りワゴン車)を利用した「買い物支援バス」の試験運行を開始。1日午前・午後各1回を月2回運行で平均10人の利用者数。令和3年度も運行を継続中
- 令和3年度/戸数の減少による町内再編を見据えた話し合いを開始
- 新潟工科大学(柏崎市)との連携により、積雪における家の加重実験を実施。豪雪地域の雪おろしのタイミングを数値化することを目指す
東山地域
- 令和元年8月/東山地区全戸配布の広報紙「東山月報」にて、住民アンケートで困り事・関心事の上位であった「移動支援」に触れ、今後の移動手段確保に向けた取組みの必要性を説明
- 令和元年9月/地域づくりの専門家を招き、地域住民への「住民アンケート結果報告会」を開催(20名参加)。アンケートの分析結果に基づいて、浮き彫りとなった地域の課題解決に向けての話し合いを進める事を提案
- 令和元年11月/東山地区振興協議会の役員会にて、東山地区福祉会の組織を再編し、地域の困り事を解消していく仕組みをつくっていく事が検討される
- 令和2年2月/東山地区福祉会および地域支え合い推進員と、地域内で把握している高齢者が抱える困り事を共有し、特に「移動支援」について検討を開始
- 令和3年度/広報紙等で地域住民に移動支援の必要性を周知。また、地域支え合いの関係者が他地域の移動支援活動を視察する機会を作るなどし、より具体的な形や内容を検討していけるように支援
- 令和3年度以降/具体的な話し合いの場を設けるとともに、福祉会の効率的な業務、より良いサービス運営を目指し、日常の困り事を解消していく組織となっていくように支援